営業マネジャ研修 テキスト例    (一部表等省略しています)
 
 
目 次
1.営業マネジャ育成教育について

2.第1回 『マネジャの仕事の理解』 と 『OJTでの部下指導の方法』

3.部下チェック表

4.第2回 『目標を達成させるための営業方法』

5.第3回 『新規、既存客営業方法』

6.第4回 『上司への報連相の方法』



1.営業マネジャ育成教育について
予算を達成させるために必要な行動量の目標を立て部下に実行させる。部下が行動量の目標を達成出来ないことは、マネジャの指導力不足となります。

1.現状のマネジャの課題

①.マネジャと部下の間に距離が出来ている。
⇒マネジャは、部下の問題を聞く努力をしていない。部下は、上司に報連相をせずに、自分で対応している。
⇒マネジャは、プレーイングマネジャで、自分の顧客中心になっている。 (プレーイングマネジャをやりながらの部下指導の方法が出来ていない。)

②.現状にあった成功モデルを理解していない。
⇒成功モデルを達成させるに必要な、部下の問題点を事前に把握し指導して成功モデルに導くことが出来ない。


2.部下も現状にあった営業が出来ていない。

①.営業力が弱いから、顧客から来て欲しいと言われない。
⇒以前は、それでも売れた「商材説明型営業」で、今も値引き主体の営業になっている。

②.上司に報連相をして、上司を巻き込んで仕事を作り上げていくことが、出来ていない。


3.マネジャ教育

マネジャ教育内容
①.教育対象:営業マネジャ
②.開催:平日、90分X4回の集合研修 及び 課題、感想メール・コーチング研修。(土曜日にまとめて1回での開催も可)
③.教育内容:マネジャの方には、マネジャとして、やらなければならない事を身につけさせます。


(第1回) 『マネジャの仕事の理解』 と 『OJTでの部下指導の方法』
⇒月初、月中、月末前、朝、同行時、夕方(帰社時)での指導方法、営業の指導方法等

(第2回) 『目標を達成させるための営業方法』
⇒現状で、目標を達成させるためにどのような営業が必要か (営業活動をPDCAに分類、「顧客」、「社内」、「仕入先」、「本人」での行動方法を指導します。 ※事前に「営業活動PDCAチェックリスト」に記入して参加)

(第3回) 『新規、既存客営業方法の指導』
⇒新規、既存客の営業方法をプレゼンして指導します。

(第4回) 『上司への報連相の方法』
⇒部下から報連相されることも重要だが、全社一丸となるためには、マネジャの上司に報連相をして、上司を巻き込んだ仕事を作り上げていくことが重要

⑤.課題メール研修
⇒研修内容を身につけたかを確認するため、各研修後、及び全研修終了後にメールで、どのように部下指導、上司への報連相をしているかの確認、指導をします。(cc上司で、メール内容を送ります。)

【参考】
マネジャにマネジャ教育をした後、マネジャの指導を受ける担当者にも教育が必要です。


1.担当者教育

①.会社に貢献するためにマネジャの指導の意味を知り、団結して営業出来る事。

②.商材説明型、値引き主体の営業からの脱却。

③.目標の達成の為。


2.担当者営業教育

①.教育対象:優秀層を除く80%の営業 (営業推進、営業技術含む)

②.開催:90分間 全8回、月~金の対象日 及び 課題、感想メール研修。

③.教育内容:

・マネジャからの指導に対する対応。
・目標を達成させる為の営業方法。((営業活動をPDCAに分類、顧客、社内、仕入先、本人での行動方法を指導します。 ※事前に「営業活動PDCAチェックリスト」に記入して参加)

④.教育課題:
・人脈力(信頼関係・コミュニケーション力・態度)
・提案力(顧客戦略、製品戦略、技術力、問題解決力)
・営業テクニック

⑤.課題メール・感想メール指導:
⇒教育内容を身につけたかを確認するため、参加者は、各研修後に課題、感想をメールで送付。確認、指導をします。(cc上司で、送ります。)




第1回 『マネジャの仕事の理解』 と 『OJTでの部下指導の方法』


1.『マネジャの仕事の理解』
営業マネジャにとって必要な力は、下記の①~④です。

①.目標を必達させる意思と行動力。

②.戦略を立てて実行し、達成する能力。

③.部下の状況を察知、確認して成功に導く指導力。

④.上司への的確な報連相が出来て、全社一丸となって行動する事を導く力

4回の研修の中で下記の「教育課題とマネジャにとって必要な事」を学びます。



【必達】 教育の課題とマネジャにとって必要な事

①.目標を必達させる意思と行動力。
部門の予算を決めるときに予算は、見込み部分+αの「α」の部分が大事である。「α」の部分を多めにすることが、将来の部門の繁栄に繋がる。

「α」を少なめにして、取れそうなものだけにしていくと、新規開拓や既存客の横展開、現状の既存客への営業も甘くなり、成績は、伸びない。

目標は、高めに取り、それに向かって邁進していくことによって、新規のビジネスを発見が出来る。案件を探そうとする営業員の態度は、顧客へも伝わる。

今の案件だけでいいと思っている営業員は、その態度にも出てしまい顧客にわかってしまう。その結果、成績は上がらず、やる気を出すという気持ちも少なくなり、営業としては、二流になってしまう。

営業員は、常に高い目標を立てて、それに向かって邁進することによって、成績もあがり、問題も出るが解決して一流の営業員になっていく。



【必達】 部門のマネジャとしては、既存案件としては、いくらで、これから開拓する新規案件は、いくら取るということを上司に明確に伝えて、目標に立ち向かうグループを作っていく事。

その場合、部員の中には、部長が示したにもかかわらず、取れる目標だけをあげてくる担当も出てくる。

その場合は、新規で案件開拓をする方法や既存客の横展開の方法がわかっていないことがあるので、マネジャとしては、自ら新規開拓の方法を一緒に実施して見せて、引き継がせてやり方を覚えさせていかなければならない。


②.戦略を立てて実行し、達成する能力。

営業活動においては、商材を顧客に販売しようとしたとき、どのように顧客に対して営業をするかを考えて実行しなければ、営業活動は成功しません。

顧客がその製品が必要で、その製品がなければビジネスが出来ないという状況で、その製品の代理店権があれば、製品を買っていただけます。そういう製品がない場合は、他のいろいろな製品との競合になり、製品を進めるためには、どのように販売していったらその製品が、他社が売り込む製品に勝ち売れるという戦略が必要で、戦略を実行するために戦術が必要です。



【必達】 戦略を立てるため何をしなければならないかが理解できて、戦略・戦術を作成できる。


・世の中の状況を理解

・顧客に売り込む製品やそれを取り巻く状況の理解

・顧客の状況の理解

・製品がどのように使われるか

・競合の状況の把握


【必達】 成功するために顧客から確認しなければならない事

・顧客の困っていること

・顧客が抱えている問題点

を顧客から聞き出すことが、重要です。


◎戦略

それらの情報によって、「顧客がどうしても必要になるような」仕組みや、「売れるような」製品を作り出すことが、戦略を作っていくことになります。

戦略は、売り手が作りこんで、買い手に実施するのではなく、売り手が、買い手の困っている事を解決するために買い手と共に作っていくことが必要です。


【必達】 戦略を顧客と共に実行してやりきることです。

戦略を実行するためには、幾多の障害や邪魔が必ず入ります。その障害や邪魔に負けずに実行するには、実行するための戦術が必要です。

戦術は、実行するための方法です。人を巻き込み、人の力を使い戦略を戦術によって達成することが必要です



③.部下の状況を察知、確認して成功に導く指導力。

戦略を立てて、戦術を使って進めようとしても、自分一人の力では、動きません。自分一人で動かすことは、限られています。

皆で動かさなければならないこともあります。

マネジャとして、部下の状況を察知し、確認して部下に動いてもらわなければ成功しません。


【必達】 部下の状況を知るには、部下の事がわかっていなければなりません。

・部下の状況をわかった上で、部下がどういう場合にどういう反応をするか

・どういうときにどのような行動をするかを理解しておかなければなりません。

【必達】 マネジャは、部下の行動がわかったとき、その対応に対して、どのようにマネジャとして部下に対応するかを考えて行動しなければなりません。

・部下への言い方をどうするか

・こちらから言った後、部下の反応はどうかを事前に考える。

・部下との関係は、一度言った言葉で、長く影響すると言う事を理解している事が必要。その為、部下に言う内容については、よく考えて、その言葉を言った後の影響まで踏まえて、最終的には、自分に責任がくること。責任を取るようになることを理解してから言うこと。

・部下の最近の状況を理解すること。仕事のうまくいっているか、問題を抱えているか。仕事量(残業量、朝出社してきたときに状況で、疲れているかいないか。精神状態、肉体的な疲労。


【必達】 マネジャは、部下の状況がどうあろうとやらなければならない事は、実行しなければならない。しかし、部下の状況を把握して、それを言うやり方、やるやり方を変えることは出来る。

※次ページに部下確認表を付けました。部下の状況を確認してください。


④.上司への的確な報連相が出来て、全社一丸となって行動する事を導く力

仕事は、部長、課長だけの判断で実行できない仕事があります。部長以上に報連相をして、仕事のやり方を決めなければならない仕事があります。

マネジャは、的確に自分の上司に報連相をして、全社一丸となって仕事を進めることが必要です。


【必達】 全社一丸となって仕事を進める場合には次の事を注意して進める必要があります。

・状況の確認をすること。

・部分を見ることも必要ですが、マネジャは、全体も見れなければなりません。

・マネジャは、全体を見て進めていきますが、部分は、部下からの報連相で知る必要があります。

・どのように仕事を進めたら良いか考え抜くこと。

・部下側を見ると同時に上司側も対応すること。

・やり方としては、早急に考えて実行し、対応が後手後手にならないこと。

・上司への的確な報連相が出来ること。

※報連相に方法は、第4回の教育で学びます。



2.『OJTでの部下指導の方法』

OJTで部下指導をするには、部下の事、部下の状況、顧客の状況、仕入先の状況、社内の状況等がわからなければ指導は出来ません。

一般論での指導になってしまいます。

一般論での指導は、指導を受ける側の部下にとっては、上司からの言葉として聞きますが、それを受けて自分の営業状況に展開して考えられる部下は、まれであり、的確なOJT指導ではありません。


【必達】

①.「無理やりの命令」、「誹謗中傷すること」、「大勢の前で、やり方を批判すること」等は、部下の上司への信頼感を失う要因になることの理解。

部下の話も聞かずに無理やりやらせることは、部下の反感を買うことを理解する。


②.部下の事を知ること

部下の事を知ることは重要です。

下記の部下チェック・シートの内容等は知っておかねばならないことで、部下の最近の状況等も理解しての指導が重要に成ります。


(例、昨夜、自棄酒を飲みすぎた。朝、会社に行く出掛けに妻と喧嘩した。家庭内の悩み事がある。体調不良等)

③.部下にどのような言い方をすれば、どのように反応するかを理解しておくこと。
上司の言葉に対して、部下がどのような反応をするかは、普段の部下通しのやり取りを見ておくこと。上下関係のない普段のやり取りが、個本的なその部下のやり取りである。


④.普段からマネジャは、仕事に対する夢を語り、部下に示す必要がある。


⑤.仕事について、部下の話を聞き、部下の考え方が方針と違う場合、部下に方針が決まった理由、状況等を話す。部下も考えを急に変更することは難しいということもあるので、部下の言うことも部下の立場で野考




第2回 『目標を達成させるための営業方法』


目標を達成させるための営業方法は、「営業活動確認表」に基づき営業活動をする事である。
「営業活動確認表」は、横表に戦略に基づく営業の流れを営業活動の「PDCA」として、

・PLAN :目標設定、情報収集(仕入先、顧客)、提案検討

・DO :実行

・CHECK :確認

・ACTION :対応行動

と分類して、縦表に自分の営業状況を4つの「顧客対応」、「社内対応」、「仕入先対応」、「本人対応」の基本行動に分けて、自分の具体的な行動を「回答」に記入し、「○「、「△」、「×」で、「回答」を自己評価する。


【必達】 「営業活動確認表」で、自分の営業を確認する事。 「営業活動確認表」は、自分の営業活動でど


「営業活動確認表」の営業の流れは、下記の①~⑦です。

①.目標を立てる。

②.仕入先、顧客の情報を顧客のキーパーソンから収集する。(仕入先は、製品情報等、顧客は、どうしたいか、何が問題か)

③.顧客のキーパーソンと一緒に顧客がやりたい事の戦略を作り提案書におりこみ作成する。

④.顧客のキーパーソンに提案して、顧客のトップ、ライトパーソンに営業する。

⑤.顧客に「買って下さい。」と言い、顧客の状況を確認する。

⑥.受注して、納品対応をする。

⑦.問題時には、サポートする。

①.基本行動が記載済み。その基本行動に対して

②.自分が出来ているかで 「○」、「△」、「×」を記入する。「△」、「×」だと色が付く

③.自分の行動を記入する



【必達】 「営業活動確認表」を使ってのリーダーの部下指導方法

部下に「営業活動確認表」を実施させて、その表をリーダーが見れば、部下が「PDCA」のどの項目が不得意かが明確になる。

更に各項目に対しての営業分析シートを部下が実行することにより出来ないところが明確になる。
その部分を集中して部下に指導する。

※営業方法については「早朝研修テキスト」で指導します。



第3回 『新規、既存客営業方法』

第3回の教育は、「プレゼンティーション」で実施します。

※資料は、別途


第4回 『上司への報連相の方法』

◎報連相の方法


①.報告

・的確な「報告」は、相手が望むタイミングで相手の聞きたいことを伝えること。

「報告」時の注意点で大事な事は、結論のみを簡潔に伝えること。

【必達】 「報告」は、義務。


②.連絡

・「連絡」は、必要な人に必要なときに必要なことをきちんと伝えること。

【必達】 「連絡」は、気配り。

御礼の「報告」、「連絡」は、早くして、相手の方から高い信頼を得る。


③.相談

【必達】 「相談」は、問題解決。

「相談」時、どこに困っているか?5W1H、具体的に、内容を整理して伝えることが重要。

→状況、背景、経緯

→相手が期待していること

→どうしなければならないか

「相談」する相手を選ぶことも重要。


【必達】 「報連相」によって、会社の持てる力を引き出すことが重要。

・ミスやクレームの場合、「連絡」、「相談」をして早期解決を目指す必要があります。

・大切なお客様のために会社の持てる力を引き出す。そのためには、「報連相」が必要。


いくら仕事が出来る人でも一人の力には、限界がある。一人だけで出来ない仕事がある。皆で、協力して仕事をすることが必要。

営業成績が良い営業員は、「報告」や「連絡」が密であり、「相談」をしている。「報連相」を密にしていると営業成績が良くなる為。

上司への「報告」、「連絡」、「相談」が充分に出来ていないと営業に影響する。

上司への「報連相」が出来ない場合、上司の指導や協力を得られずに自分の営業成績をアップさせることが出来ないことがある。

自分だけでなく大切なお客様や仕入先様に迷惑をかけてしまうことも多い。


【必達】 報連相がうまく出来ない場合の問題

・事前の報告・相談なしに勝手にやると問題である!

・かといって、事前の報告・相談もなしで何もやらないのも大問題!

・自分から報連相をせずに問題が発覚するのを待っているのではないかと思える担当もいる。これは、大問題!

・問題が発覚しても、状況を説明しない担当もいる。仕入先や客先から発覚した事があり!

・こんな簡単なことを「相談」したら、怒られそうと思って「相談」しないことは、大問題です。

・ミスやクレームの「報告」こそ早くしなければなりません。

叱られるのが嫌で、先延ばしをしてしまう場合や責任感の強い人が、自分で何とかしようと必要以上に頑張ってしまって更に問題を大きくする場合があり問題。


【必達】 報連相での注意点

⇒長期の仕事は、中間報告を忘れずにする。

⇒いつどんなタイミングで報告するかを決めて上司の了解を得ておく!

⇒伝言は、禁物!伝言しても終わりではない。

⇒ギリギリは、駄目!余裕を持って相談する。





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